粉末冶⾦とは
- 粉末冶⾦とは?
- 粉末冶⾦の特徴
- 粉末冶⾦の特徴・⼯法・製品
- 粉末冶⾦の活躍産業
粉末冶⾦とは?
粉末冶⾦(ふんまつやきん)とは素形材技術の⼀つで、⾦属やセラミックなどの粉末材料を加⼯して部品などのカタチを作る技術になります。
⾦型という製品の形をした「型」に粉を詰めてプレス機で押し固めるため、型から出した時点で製品のカタチになっています。切削などの加⼯を低減できるので、⼤幅なコスト低減が可能になります。
複数の材質を混ぜ合わせることが出来るので、お客様のニーズに合わせた材料選定が容易に⾏えます。
粉末冶⾦の特徴
⾼性能
様々な材料の組合せが可能なため、複数機能を持った材料特性を実現できます。耐摩耗性・摺動性・磁性・⾼切削性・集電性・耐熱性などの特徴があります。
軽量化
粉末成形時に製品密度をコントロールできるため、軽量化が可能です。(鋳物の85%程度)
省資源
製品形状に合わせた⾦型で成形するため、プロファイル⽅向の切削加⼯が不要となり、廃却材料が低減できます。
⾼品質
⾼⼨法精度の⾦型設計技術と成形技術で製品⼨法1/100mm以下の精度が確保できます。⼀貫した⽣産⼯程により製品品質も安定しています。
省エネルギー
⼀般的な焼結温度は1000℃〜1300℃であり、鋳物などの溶解する温度より低い温度で処理ができるため、必要なエネルギー消費を抑えることが可能です。
環境対応
省資源・省エネルギー・軽量化などエネルギー消費削減に貢献し、カーボンニュートラルを考慮した製品製造をしています。
低コスト
⼀貫⽣産ラインで⼤量⽣産することにより、低コスト化を実現しています。更に⾦型成形による切削加⼯低減や、形状設計SE提案により製品コスト低減に貢献しています。
粉末冶⾦の製品と技術・⼯法の位置付け
粉末冶⾦の主な活躍産業
⾃動⾞⽤部品
エンジン⽤部品・ショックアブソーバ⽤部品・トランスミッション⽤部品・ステアリング⽤部品など、多種多様な部品をつくっています。特に、ショックアブソーバ⽤部品は世界中の⾃動⾞に当社の製品が使われており、世界トップクラスのシェアです。使われている場所が同じ⾜まわりでも、軽⾃動⾞⽤と⼤型トラック⽤では、形や⼤きさ、要求される強さなどが異なってきます。そのため、要求仕様や⽬標とするコストに合わせて、材料やつくり⽅を決めていかなければなりません。
鉄道⾞両部品
電⾞が架線から電気を得るために使うパンタグラフの集電材と、新幹線を停⽌させるためのブレーキライニングがそれです。前者は架線から電気を効率よく取り⼊れるだけでなく、架線を傷つけないという特徴を持ち、後者は1,000℃以上の⾼温に耐えつつ、ブレーキとしての摩擦を維持できる特徴を兼ね備えています。いずれも、粉末冶⾦でなければ実現困難な材料特性を活かした製品で、今まで積み重ねてきた実績により、JR・私鉄の各社に採⽤されています。
産業機械⽤部品
建設機械から、コピー機・カメラ・電動⼯具など幅広い分野の産業機械⽤部品を⽣産しています。粉末冶⾦⼯法を活かした複雑形状のネットシェイプ化や、鉄・銅・ステンレス・アルミなど材料特性を活かし、ユーザーニーズに合った製品を製造し、低コスト化に貢献しています。